解決すべき課題
2000年までに、P&Gの社内完結型の研究開発モデルは行き詰まっていた。新製品の成功率は35%未満、イノベーションコストは売上よりも速いペースで増加し、時価総額が半減以下となるなか株価は118ドルから52ドルへ下落していた。新CEOのA.G.レフリーは、必要な4〜6%のオーガニック成長を自前の発明だけで達成することはできないと結論づけ、研究開発責任者のラリー・ヒューストンとナビル・サッカブに新たなモデルを求めた。
アイデア
「自前で発明する」を、外部調達のイノベーション50%という目標に置き換え、実証済みのアイデアを見つけて取り込む世界各地のスカウトとネットワークで支える。
仕組み
P&Gは2002年にコネクト・アンド・デベロップを立ち上げた。各事業部門は消費者ニーズのトップ10を公表し、6つの拠点(米国、西ヨーロッパ、日本、中国、インド、ラテンアメリカ)の技術起業家に加え、サプライヤーやオープンネットワークが世界中で実証済みの解決策を探し、技術ブリーフを作成した。プリングルズ・プリンツは、大学教授が営むボローニャの小さなパン屋でインクジェット印刷プロセスを見つけた——ライセンスを受け、改良し、旧モデルでは約2年かかったところを1年未満で発売した。報酬制度も、発明するだけでなくイノベーションを見つけることを促すよう作り直された。
成果
2006年までに、市場に出ているP&G製品の35%がコネクト・アンド・デベロップの要素を持ち、2000年の15%から増加した。開発プロジェクトの45%が外部パートナーを活用し、研究開発の生産性は60%上昇、イノベーションの成功率は2倍以上になった一方、イノベーション支出は売上の4.8%から3.4%へ減少した。Managing IPは、外部調達が2001年から2008年の間に50%を超えたと報じ、プリングルズ北米はプリングルズ・プリンツの力で2桁成長を記録した。
背景
プロクター・アンド・ギャンブルは最初の170年のうちほぼ165年間、自社研究所の内部で発明することで成長してきた。2000年までにそのモデルは行き詰まっていた。新製品の成功率は35%未満、イノベーションコストは売上よりも速いペースで増加し、時価総額が半減以下となるなか株価は118ドルから52ドルへ下落していた。新CEOのA.G.レフリーは、必要な4〜6%のオーガニック成長を自前の発明だけで達成することはできないと結論づけ、研究開発責任者のラリー・ヒューストンとナビル・サッカブに大胆な任務を与えた。新たなモデルを見つけることである。
その成果として2002年に立ち上げられたのがコネクト・アンド・デベロップだった。各事業部門は消費者ニーズのトップ10を公表し、世界各地の6つの拠点の技術起業家に加え、サプライヤーやオープンネットワークが実証済みの解決策を探し、大学教授が営むボローニャの小さなパン屋でプリングルズ・プリンツのインクジェット印刷を見つけた技術ブリーフのような文書を作成した。P&Gはそのプロセスをライセンスし、社内では約2年かかったところを1年未満で製品を発売した。報酬も、発明よりもイノベーションを見つけることを優先するよう作り直された。
数字は構造に追随した。2006年までに、市場に出ているP&G製品の35%超がコネクト・アンド・デベロップの要素を持ち、2000年の15%から増加した。開発プロジェクトの45%が外部パートナーを活用した。研究開発の生産性は60%上昇し、イノベーションの成功率は2倍以上になり、イノベーション支出は売上の4.8%から3.4%へ減少した。オレイ・リジェネリスト、スウィファー・ダスターズ、クレスト・スピンブラシ、ミスター・クリーン・マジックイレイザーなどの製品がこのモデルを通じて生まれた。
独立系の出版物であるManaging IPは2015年、外部ソースからのイノベーションが2001年から2008年の間に約10%から50%超へ急増したと報じた——レフリーが設定した目標は運用上の標準となっていた。P&Gは今日もコネクト・アンド・デベロップをオープンな提案窓口として運営し、毎年パートナー・エクセレンス賞を授与しており、2000年代で最も息の長い経営上の発明の一つとなっている。
なぜ成功したのか
数値目標(50%を外部から)により、オープンイノベーションはスローガンではなく測定可能な目標になった。
スカウトと拠点が「オープン」を日常業務に変えた。70人の技術起業家に加え、6つの地域センターとサプライヤーネットワークである。
技術ブリーフが漠然としたニーズを検索可能な課題に変えた——プリングルズの印刷のブリーフは既存のパン屋のプロセスを見つけた。
外部調達への報酬が「自社発明主義(not invented here)」のインセンティブを覆した。
実証済みで既に機能するアイデアが市場投入までの時間を短縮し(プリングルズ・プリンツは1年未満)、リスクを分散した。
野心を明示的な数値として設定し、探索のインフラを構築し、「発明された」と同じくらい「見つけられた」ことに報いる——実証済みの外部アイデアは、内部の人間が採用する気になれば、時間とリスクを削減する。
その後
コネクト・アンド・デベロップは実験ではなくP&Gの標準的なイノベーションエンジンとなった。50%超という外部目標は達成され維持され、後のタイド・ポッズやクレスト・ホワイトストリップスなどの製品も同じ経路で生まれた。P&Gは今日もpgconnectdevelop.comをイノベーターや特許保有者向けのオープンな提案窓口として運営し、大学やサプライヤーに毎年パートナー・エクセレンス賞を授与している——このモデルは2000年代を超えて生き残り、消費財の競合他社によって広く模倣された。
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出典
- Connect and Develop: Inside Procter & Gamble's New Model for Innovation Harvard Business Review · hbr.org
- Open Innovation Model Helps P&G 'Connect and Develop' Tech Briefs · techbriefs.com ·
- How to make open innovation work Managing IP · managingip.com ·