解決すべき課題
1981年、日本第二の広告会社である博報堂が博報堂生活総合研究所(生活综合研究所、HILL)を設立した当時、業界は受け手を「消費者(shohisha)」として捉え、購買行動のみに注目していた。同社は、より完全でより日本的なプランニングの出発点を求めていた。
着想
ターゲットを「消費者」から「生活者」へと呼び名を変える——生活と夢を持つ人間として捉え、その暮らし方を研究してインサイトを得る。
仕組み
HILLは1981年に設立され、「生活者(sei-katsu-sha)」という言葉を生み出し、長期追跡調査と「生活者発想(sei-katsu-sha ideation)」の方法論を用いて価値観の変化を研究し、エンゲージメントリングなどの広告モデルを開発した。公式サイトのビジョンでは今も同社を「生活者価値設計会社(Sei-katsu-sha Value Design Company)」と表現しており、役員は外部の場でも英語で話す際に消費者ではなく生活者と言うことにこだわっている。
成果
The Edgeは、この概念が1981年に博報堂を同業他社より一歩先んじさせ、今では日本のマーケティングで共通語になっていると報じた。博報堂は2009年時点で17カ国68拠点のグローバルネットワークを「生活者」概念の上に築き、自社のアイデンティティを広告会社から生活者価値設計会社へと書き換えた。
背景
1981年、日本第二の広告会社である博報堂は東京に博報堂生活総合研究所(生活综合研究所、HILL)を設立し、後に同社を定義づける言葉を生み出した。それは「生活者(sei-katsu-sha)」である。広告のターゲットを「消費者(shohisha、消费者)」から「生活を持つ人間」へと改めた——購買だけでなく、生活様式、好み、夢、日々の営みを含む。2009年のThe Edge Malaysiaの報道は博報堂の役員の言葉を引用している。英語の会話であっても、5人の代表者の誰一人として「消費者」という言葉を使わなかった。
この命名は言葉遊びではなかった。1981年以降、HILLは長期追跡調査を用いて生活者の価値観の変化を研究し、「生活者発想(sei-katsu-sha ideation)」を再利用可能なプランニング方法論へと高め、エンゲージメントリングなどの広告モデルを開発した。この哲学は提案、サービス、人員配置の隅々にまで行き渡った。博報堂の公式資料によれば、生活者概念は今やマーケティングの常識であるだけでなく、日本の一般大衆の間でも広く知られている。
40年以上が経過した今も、これは同社の戦略的支柱であり続けている。公式サイトのビジョンページには「博報堂は生活者価値設計会社へと進化している」と記され、グローバルクリエイティブディレクターは「生活者とは消費者ではなく、生活を持つ人々のことだ」と説明した。博報堂はこの哲学を日本から東南アジアおよび世界市場へと持ち込み、グローバルなテンプレートではなく「地域の生活への深い理解」を通じてネットワークを拡大した。
なぜ響くのか
命名が研究対象を決める。受け手を「購買行動」から「生活全体」へと変えることで、インサイトの入口が直ちに広がり、解決策も自ずと変わってくる。
研究所は日々のプロジェクトから独立して運営され、一度きりのスローガンではなく、概念を継続的に進化させるための制度的な器を提供した。
役員は外部の場でも新しい言葉を使うことにこだわり、内部の一貫性がこの哲学を会社の公的なアイデンティティへと変えた。
哲学を方法論やモデル(生活者発想、エンゲージメントリング)へと落とし込み、顧客が直接使えるようにしたことで、この概念は40年以上生き残ることができた。
持ち帰れること
一語を変えることが視点を変える。「生活者」はインサイトを購買行動から生活全体へと移した。
その後
生活者は博報堂のグローバルネットワークの共通語となった。東京本社から上海、バンコクなどのHILL拠点へと広がり、2015年以降は全国の拠点に客員研究員も派遣している。2026年、博報堂インターナショナルはadobo Magazineのインタビューで、依然として「生活者価値設計」を自らの定義とし、東南アジアをグローバルな創造性の中心と見なしていた。「人間中心」という言葉は後に業界の標準となったが、博報堂は1981年にこの言葉を掲げたことで、一つの命名を40年にわたる差別化へと変えた。
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出典
- The 'sei-katsu-sha' secret for Hakuhodo's success The Edge Malaysia · theedgemalaysia.com ·
- Hakuhodo International goes the distance by seeing humans up close HAKUHODO (adobo Magazine) · hakuhodo-global.com ·
- 博报堂生活综合研究所 HILL(生活者概念) Hakuhodo Institute of Life and Living · hakuhodo-hill.com