解決すべき課題
日本では、熱を出した子どもは保育園に通えず、共働きの保護者は自治体の病児保育室に頼っている。しかし内閣府の調査では、こうした施設の稼働率は約30%にとどまっていた。グッドバトンが働く母親300人を対象に行った独自調査では、88%がサービスを利用したことがなく、75%がその存在をほとんど知らなかった。予約は職員の勤務時間内に電話で行う必要があり、空き状況を確認する手段もなかった。
アイデア
マーケットプレイスの利便性を電話時代の公共サービスに持ち込む。スマートフォンからリアルタイムの空き状況確認と予約を可能にし、子どもが急に熱を出したその瞬間に保護者が保育を見つけられるようにする。
仕組み
産婦人科医の園田正樹氏が2017年に創業したグッドバトンは、2020年にあずかるこちゃんを、保護者・施設・自治体の三者に資する仕組みとして開始した。保護者は施設を検索し、登録し、リアルタイムの空き状況を確認し、勤務時間内に電話したり紙の登録書を提出したりする代わりに、LINEまたはウェブから24時間いつでも予約・キャンセルができる。施設の職員は電話対応や書類業務から解放され、導入した各自治体は契約するすべての病児保育室を1つのダッシュボードで管理できる。導入自治体は、予約の手間だけでなく認知度のギャップにも対処するため、保育園でのポスターやパンフレット配布とシステムを組み合わせている。
実績
2023年後半に受賞した時点で、サービスは10自治体・182施設で稼働し、登録児童は95,000人超、累計予約数は275,000件超に達していた。2か月後には登録数が100,000人を超え、予約数は300,000件を突破した。2023年第63回ACC TOKYO CREATIVITY AWARDSでは、クリエイティブイノベーション部門の審査員が満場一致で総務大臣賞(グランプリ)を授与した。審査員長は、これこそ社会が最も必要としているものだと述べ、ACCブランドが自治体との連携を後押しすることを求めた。
背景
子どもが熱を出して目覚めると、日本の働く保護者は慌ただしい朝を迎える。保育園は病気の子どもを預かれず、自治体の病児保育室は数が少なく、十分に活用されておらず、職員の勤務時間内に電話で予約する必要があり、どの部屋に空きがあるかを確認する手段もない。
産婦人科医の園田正樹氏が2017年7月に創業したグッドバトンは、この問題に三者すべての側面から取り組んだ。2020年に開始したあずかるこちゃんサービスでは、保護者が施設を検索し、登録し、リアルタイムの空き状況を確認し、LINEまたはウェブから24時間いつでも予約・キャンセルできる。施設の職員は電話対応や書類作成から解放され、自治体は管轄内の契約するすべての部屋を管理する1つのダッシュボードを得られる。
問題の規模は、手間と同じくらい認知度にもあった。内閣府の調査では全国の稼働率は約30%で、グッドバトンが働く母親300人を対象に行った調査では、88%が病児保育を利用したことがなく、75%がその存在をほとんど知らなかった。そのため導入自治体は、保育園を通じて配布するポスターやパンフレットとシステムを組み合わせている。
2023年第63回ACC TOKYO CREATIVITY AWARDSの時点で、サービスは10自治体・182施設で稼働し、登録児童は95,000人超、累計予約数は275,000件に達していた。クリエイティブイノベーション部門の審査員は満場一致でグランプリを授与し、社会が最も必要とするアプローチだと称賛した。
評価される理由
リアルタイムの空き状況により、電話による当てずっぽうの抽選が、熱を出した子どもを抱えた保護者が午前6時でも使える検索・予約の体験に変わった。
保護者・施設・自治体を一体として支えることで、エンドユーザーだけでなく、すべての関係者に導入を支持する理由があった。
低稼働を設計と認知度の問題として捉え、単にソフトウェアを作るのではなく、予約システムと地域での広報を組み合わせた。
自治体との契約を通じて取り組むことで、1つのシステムが地域全体の保育室で共有されるインフラになった。
病児から始めたことで、同社は産後ケアやその他の子育て支援サービスにも展開できるひな型を得た。
学べること
公共サービスの低稼働は需要の問題ではなく設計の問題である。リアルタイムで電話不要の予約が病児保育を利用可能なものにした。保護者・職員・自治体を同時に支えることで、モデルは拡大できた。
その後
ACCグランプリの後も自治体での拡大は続き、2023年12月までに登録児童は100,000人を超え、累計予約数は300,000件に達した。グッドバトンは産後ケア予約の姉妹サービス開発にも着手し、2023年にその開発のためのクラウドファンディングを行った。同年にコネクテッドインダストリーズからグッドバトンへ社名を変更した同社は、この受賞を、安心して出産し子育てできる社会というミッションを、政策だけでなくデザインによって前進させられることの証明と位置づけた。
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出典
- Sick-child daycare reservation service Azukaruko-chan wins ACC Creative Innovation Grand Prix Good Baton Inc. · goodbaton.jp ·
- Good Baton launches Azukaruko-chan operation in Matsumoto City BabyTech.jp · babytech.jp ·
- ACC 2023 Creative Innovation category results and jury review ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS · acc-awards.com