解決すべき課題
F&F初のグローバルキャンペーンを制作すること。テスコの衣料ブランドにファッションとしての信頼性を与えつつ、スーパーマーケットという自らの舞台を活かす、大きな転換点となる取り組みだった。
アイデア
衣料品が実際に存在する場所、つまりスーパーマーケットの通路で、カフタンやビーチサンダルが買い物リストの合間に紛れ込む、洗練されたファッションエディトリアルを撮影する。
仕組み
スーパーマーケットの棚を鮮やかな色で塗りつぶした背景に、春夏ファッション撮影として構成したテレビCM。さらにデジタル、印刷、OOH、常時稼働のソーシャル戦略を展開し、「アイスクリームを探していただけなのに」といったエンドラインを添えた。
成果
F&Fの「スーパーマーケット・ウーマン」というブランドコンセプトの基盤となり、ODDがアカウント獲得後初めて手がけた作品となった。資料には売上やキャンペーン結果の報告はない。
背景
2017年4月、テスコの衣料ブランドF&Fは、初のグローバルキャンペーン「スーパーマーケット・ウーマン」を開始した。制作はロンドンのエージェンシーODDで、前年10月にアカウントを獲得して以降の初仕事だった。このコンセプトは、ブランドの正直な真実を称えるものだった。つまり、同ブランドの服はテスコの売り場の通路に並び、カフタンやビーチサンダルが買い物リストの単調さを彩り、「偶然」のドレスが、牛乳を一本買いに立ち寄っただけの客によって購入されるのだ。
キャンペーンの中心となるテレビCMは、春夏ファッション撮影として構成され、鮮やかな色で塗りつぶしたスーパーマーケットの棚を背景に撮影された。小売業界で最も華やかさとは無縁の場所に、洗練されたエディトリアル表現を持ち込んだのである。「アイスクリームを探していただけなのに」といった遊び心のあるエンドラインが、一連の展開で価値と利便性のストーリーを伝えた。
キャンペーンは、ファッションを愛し、自分のセンスを信じ、ファッションの楽しさを忘れていない女性を対象とし、テレビ、デジタル、印刷、屋外広告に加え、常時稼働のソーシャル戦略で展開された。グローバルブランド・マーケティングディレクターのクリス・アザーは、これを、ブランドのファッションとしての信頼性を際立たせつつ、テスコのスーパーマーケットという本拠地を称える、真の転換点だと評した。
なぜ響くのか
核心となる仕掛けは、流通上の弱点、つまりベイクドビーンズの隣で服を売るという事実を、キャンペーンの魅力とターゲティングの洞察へと転換したことにある。
表現には転用可能なイメージが一つある。スーパーマーケットの棚に組み込まれたファッション撮影であり、これは専業のファッション小売業者が正直に模倣することはできない。
エンドラインのコピー(「アイスクリームを探していただけなのに」)は、このカテゴリーを実際に動かしている衝動買いの真実を劇的に描き出している。
アカウント獲得後の初キャンペーンが、一度きりの広告ではなく、持続するコンセプト(「スーパーマーケット・ウーマン」)を打ち立てたことを示している。
学べること
自社製品がどこで売られているかという「都合の悪い」事実こそがブランドストーリーである。ブティックのふりをするのではなく、売り場の通路を我がものにせよ。
その後
「スーパーマーケット・ウーマン」は2017年4月にF&F初のグローバルコンセプトとして、またODDの同ブランド向け初作品として始動した。資料には実績数値の報告はない。F&Fはその後もファッションキャンペーンを展開し、2023年にはBBHロンドンと組んだロマンティックコメディ調の広告を手がけた。
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出典
- Tesco Targets the 'Supermarket Woman' in Colourful Campaign for F&F LBBOnline · lbbonline.com ·