解決すべき課題
自社製品そのものが注意をそらす要因である携帯通信事業者にとって、運転中のスマートフォン使用を防ぐこと。
アイデア
通信事業者自身の負い目を報酬へと転換する。運転中のスマートフォン使用を検知し、使用を我慢したドライバーに毎月無料データを支払うアプリ。
仕組み
O2スロバキアとエージェンシーのElite Solutionsは、運転中のスマートフォン使用を制御する特別なアプリを開発した。スマートフォンを使用しなかったドライバーには、毎月無料データが報酬として提供された。
成果
この取り組みは、Art Directors Club of Europe(2019 Annual)のInteractive & Mobile / Mobile Apps部門でMember Club Gold Awardを受賞した。受賞ページには利用実績の数値は公開されていない。
背景
責任あるスロバキアの携帯通信サービスプロバイダーであるO2スロバキアは、スマートフォン依存における自らの責任の一端を認めた。人々は運転中を含め、あらゆる場所でスマートフォンを使用している。同社はこれに対処するため、運転中のスマートフォン使用を防ぐキャンペーンを実施することを決めた。
同社はエージェンシーのElite Solutionsとともに、運転中のスマートフォン使用を制御する特別なアプリを作成した。この仕組みは通信事業者の通常の手法を逆転させた。ドライバーがスマートフォンを使用しなければ、O2は毎月無料データを報酬として提供した。通信事業者自身の製品が、自制への報酬となったのである。
この取り組みは、Art Directors Club of Europeの2019 Annualにおいて、Interactive & Mobile / Mobile Apps部門のMember Club Gold Awardで評価された。クレジットには、Elite SolutionsのクリエイティブディレクターPeter Šurin、アートディレクターのAndrej Valko、Maros Morvajov、Jozef Kyselica、および8名のプログラミングチームが記載されている。
効果を生む理由
通信事業者が自社製品による注意散漫の責任を取ることで、キャンペーンに道徳的な立場が生まれる。
無料データは、通信事業者が低い限界費用で無限に提供できる報酬であり、良い行動に対してのみ支払われる。
この仕組みにより、安全運転は一度きりの誓約ではなく、測定可能で継続的な習慣となる。
モバイルアプリ部門での受賞は、アイデアだけでなく製品そのものを評価したことを示している。
学べるポイント
注意をそらす製品を販売したことに対する最良の謝罪は、自制に対して報いることだ。通信事業者が不使用に報酬を与えることで、自社製品が報酬となる。
その後
このプロジェクトはADC*E 2019 AnnualにMember Club Gold Award受賞作として記録されている。受賞ページにはキャンペーン後の利用実績の数値は公開されていない。
出典をたどる
出典
- Rewarding app for responsible drivers Art Directors Club of Europe · adceurope.org